桜、桜、桜

今年は、温暖化とか言う割には冬が長く、桜の開花も遅れてしまった。ところが一気に夏日にまで温度が上昇してしまったので、わずか2,3日で満開になってしまい、開花の足並みが揃った事により、普段の年には見られないほどの咲き具合であった。

桜の季節は体感温度が、暑くも無く寒くも無く野外で体に風を感じるのも気持ちのよいものである。梅や桃ではまだ寒すぎる。冬の寒い間、部屋に閉じこもっていた人たちが一気に野外に誘い出される、そんな季節の変わり目の時季に心を満たしてくれるものが桜である。もしも桜の開花が梅や桃と同じ時季であったら、或いはもっと遅れて菜の花と同じ季節だったら、この様に日本人の心に入り込まなかっただろう。季節と季節の間の絶妙なタイミング、そこに桜の季節があるのだ。

                     2005:04:9(土)